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OTSL、自動運転向け赤外線・カメラ・超音波センサ用シミュレータ3製品を発売

OTSLは、自動運転向け3次元リアルタイム・センサ・シミュレータ製品群「COSMOsim(コスモシム)」を強化し、新たに赤外線、カメラ、超音波の各センサに対応したシミュレータ3製品を10月17日に世界同時発売した。

OTSLでは昨年、ミリ波レーダシミュレータとLIDARシミュレータを発売し、自動運転向けリアルタイムシミュレータ事業に参入している。今回新たに、赤外線シミュレータの「Advanced Infrared/μBolometer Simulator(AIRBシミュレータ)」、カメラシミュレータの「Advanced Camera Image Sensor Simulator(ACISシミュレータ)」、超音波シミュレータの「Advanced Ultrasonic Simulator(AUSシミュレータ)」を追加することで、自動運転向けのあらゆるセンサ方式に対応できる5種類のシミュレータ製品がそろう。

OTSLの自動運転向けシミュレータ製品群は、5種類のシミュレータを同時に単一の画面上でリアルタイムに動作させることができる。異なる特徴を持つ複数のセンサでのシミュレーションを組み合わせることで、実走行の実験では確認しにくい自動運転の死角を、極限までなくすことを目指している。

今回発売された赤外線シミュレータの「AIRBシミュレータ」は、道路上のあらゆる物体の遠赤外線(温度)データを3Dマップに重ね合わせ、任意の方向や速度で自由に動かしながらリアルタイムに可視化する。また、3Dマップ上の物体の材料データを分子構造から解析し、吸収スペクトラム、黒体放射モデルによる熱放射、太陽光の放射エネルギーによる温度上昇など、限りなく現実の遠赤外線(温度)データに近づけるための高度な計算処理をリアルタイムで行う。自動運転向け赤外線センサシミュレータとして、動的なリアルタイムのシミュレーションを可能にしたのは本製品が世界初となる。

カメラシミュレータの「ACISシミュレータ」は、カメラ本体だけでなく、レンズ毎の自動運転向けシミュレーションが可能な製品。レンズ毎に異なる収差や被写界深度などの光学的な詳細設定、さらには反射防止コーティングの有無などのレンズ特性の設定もできるため、これまでにない高精度のリアルタイムシミュレーションが実現できる。

超音波シミュレータの「AUSシミュレータ」は、センサの数、設置される高さ・角度、設置箇所の素材や設置方法による検知能力、超音波の照射角度や強度などを自由に設定できる。駐車時だけでなく自動運転における様々な状況でのリアルタイムシミュレーションが可能になる。