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BMW 1シリーズ と 2シリーズグランクーペ、新エンジン搭載…11月から欧州で

  • 《photo by BMW》
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BMWは9月23日、欧州向けの『1シリーズ』(BMW 1 Series)と『2シリーズグランクーペ』(BMW 2 Series Gran Coupe)に11月から、合計3種類の新エンジンを搭載すると発表した。

◆駆動方式FFで最適なトラクション性能を追求

現行1シリーズは3世代目モデルで、2019年に8年ぶりにモデルチェンジした。ボディは5ドアハッチバックのみを設定している。現行1シリーズの特長のひとつが、駆動方式のFF化だ。MINIをはじめ、BMWグループのFFモデルから得たあらゆるノウハウを活用する。

そのひとつが、電動パワートレイン車のBMW『i3』から導入されているホイール回転数制御システムだ。ダイナミックに加速する際に走行安定性を向上させ、積雪路や濡れた路面での発進時のトラクション伝達も最適化する。この技術のBMWブランドへの採用は、現行1シリーズが初めて。BMWによると、トラクションを大幅に向上させると同時に、非常に敏感で迅速なコントロールを可能にするという

一方、「グランクーペ」は、BMWの4ドアクーペに冠される名称だ。現行BMWのラインナップでは、『4シリーズ』、『6シリーズ』、『8シリーズ』にグランクーペを設定する。BMWは『2シリーズ』に、4ドアクーペのグランクーペを拡大展開した。メルセデスベンツ『CLA』と競合する小型の4ドアクーペとなる。

2シリーズグランクーペは、スポーティかつエレガントな4ドアクーペだ。BMWによると、4シリーズと6シリーズで成功している4ドアクーペのコンセプトを、プレミアムコンパクトセグメントに導入し、ダイナミックなカリスマ性と表現力豊かなデザインを、日常の使い勝手と両立させているという。

◆新エンジンは1シリーズがガソリンで2シリーズはディーゼル

この1シリーズと2シリーズグランクーペの欧州仕様車に、11月から3種類の新エンジンが搭載される。

1シリーズのガソリンエンジン搭載車には、現行の「118i」の下に位置する「116i」グレードを、11月から新設定する。直列3気筒ガソリンエンジンは、最大出力109hp、最大トルク19.4kgmを発生する。トランスミッションは6速MTが標準で、0~100km/h加速は10.6秒。オプションで、7速「ステップトロニック」が選択できる。欧州複合モード燃費は18.5km/リットル、CO2排出量は124g/kmとなる。

現行の118iの上に位置する「120i」グレードも、11月から新設定される。直列4気筒ガソリンエンジンは、最大出力178hp、最大トルク28.5kgmを発生する。トランスミッションは、7速デュアルクラッチのステップトロニックが標準だ。0~100km/h加速は7秒。欧州複合モード燃費は18.2km/リットル、CO2排出量は126g/kmとなる。

2シリーズグランクーペのディーゼルエンジン搭載車には11月から、現行の「218d」グレードの下に位置する「216d」が新設定される。直列3気筒ディーゼルエンジンは、最大出力116hp、最大トルクは27.5kgmを引き出す。トランスミッションは7速デュアルクラッチのステップトロニック。0~100km/h加速は10.3秒だ。欧州複合モード燃費は26.3km/リットル、CO2排出量は99g/kmとなる。

◆車台と共有するハッチバックと4ドアクーペ

1シリーズと2シリーズグランクーペでは、ドライビングダイナミクスの面において、プレミアムコンパクトクラスの新たな基準を打ち立てることを目指した。これを支える基盤になるのが、BMWの前輪駆動アーキテクチャだ。両車は、車台などの中核技術を共有している。

最新のサスペンションセットアップや革新的な技術を採用し、すべてのドライビングダイナミクス関連のコンポーネントと制御システムを統合した。これにより、駆動方式FFとインテリジェント4WDの「xDrive」の両方で、より高い敏捷性を実現しているという。

1シリーズと2シリーズグランクーペのフロントマスクは、共通イメージだ。BMWのアイコンの新しい解釈を表現したダイナミックなフロントマスクを構築する。わずかに角度の付いたヘッドライトは、フルLEDが標準だ。大型のキドニーグリルが装着されている。

2シリーズグランクーペのボディサイドでは、4つのフレームレスサイドウィンドウを備えた伸びやかなシルエットが特長だ。リアは、新型『8シリーズ』や『X6』のようなスリムなテールランプを採用した。テールランプの上には、ハイグロスのブラックバンドが配される。

2シリーズグランクーペのボディサイズは、全長4526mm、全幅1800mm、全高1420mm、ホイールベース2670mmだ。低くスポーティなデザインにもかかわらず、ロングホイールベースによって、室内スペースを追求する。トランク容量は、430リットルとした。40:20:40の3分割で後席背もたれを倒せば、トランク容量が拡大できる。