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BMWの新型EV『iNEXT』、次世代キドニーグリルに自動運転システム組み込む…2021年から生産

  • 《photo by BMW》
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BMWグループは、2021年から生産を開始する予定の新型EVの『iNEXT』(BMW iNEXT)に、次世代のキドニーグリルを採用すると発表した。

◆航続は600km以上

BMWグループは2018年秋、米国で開催されたロサンゼルスモーターショー2018において、EVコンセプトカーのBMW『ヴィジョンiNEXT』をワールドプレミアした。その市販版がiNEXTとなり、2021年からドイツ・ディンゴルフィンク工場で生産を行う予定だ。iNEXTは、クロスオーバーEVとなる。

iNEXTには、BMWグループのEVパワートレイン、「eDrive」の最新バージョンを搭載する。1回の充電での航続は、600kmを超える予定だ。さらに、iNEXTでは、将来のモビリティのための重要な技術を、1台の車に統合する。iNEXTはピュアEVで、最新のコネクティビティを採用し、高度な自動運転も可能にする。BMWグループによると、レベル3の自動運転を実現するという。

◆新開発の曲面デジタルコクピット

新開発のデジタルコックピットを採用する。このデジタルコックピットは、大型のカーブディスプレイが特長だ。情報を表示する部分とコントロール部分に分けられており、高い視認性と直感的なタッチコントロール性を実現しているという。また、ディスプレイのコントロール部分は、助手席側からもはっきり見える設計とした。

カーブディスプレイのデザインは、現代の家電テクノロジーからインスピレーションを得たもの。スリムなマグネシウム製ブラケットで固定されている。無反射ガラスを使用し、フードなしでも光を遮ることを可能にした。

◆自動運転を想定した多角形ステアリングホイール

新開発のポリゴナル・ステアリングホイールを採用する。多角形の幾何学デザインとなっており、自動運転と手動運転を切り替えられるiNEXTに最適な形状を目指した。

BMWグループによると、通常の円形デザインと比較して、ステアリングホイールの操舵角を、ドライバーが認識することを容易にするという。自動運転から手動運転に切り替わった時、ドライバーは視覚的にも、また手に触れたグリップ部分の形状からも、現在の舵角を瞬時に認識できるようにした。

ステアリングホイールのサイドに組み込まれた光ファイバーは、発光によって高度な自動運転が利用可能であることをドライバーに知らせる。さらに、フラットボトムの形状は乗降性を向上させるとともに、アクティブクルーズコントロールを使用している際には、ドライバーが両脚を曲げることができるよう配慮している。

◆自動運転に必要な5Gテクノロジー搭載

5Gテクノロジーが搭載される。BMW はiNEXT にSIMカードを内蔵させ、5G機能を提供する。次世代の5Gテレマティクスコンポーネントは、サムスン、その傘下のハーマンと共同開発されている。

5Gテクノロジーは、レベル3以上の高度な自動運転に欠かせないという。自動運転を含めた車両の非常に複雑な機能は、車両自体でリアルタイムに処理され、データ量の増加に対応する。

5Gテクノロジーは、iNEXTのエンターテインメント機能や快適機能も強化する。iNEXTの車内では、最大4Kの解像度で高品質な映像コンテンツを楽しむことができる。高速大容量データ通信と低遅延の両方を必要とするテレビ会議も可能にする。また、ゼロ遅延ストリーミングのおかげで、クラウドベースのゲームも楽しめるという。

また、BMWグループはiNEXTに、「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を搭載する。ドライバーは運転中、「ハイ、BMW」と呼びかけることにより、音声アシストが起動し、ドライバーが求めるさまざまな機能や情報に、安全にアクセスできる。

◆カメラやレーダーやセンサーをキドニーグリルに一体設計

BMWグループは、このiNEXTに、次世代のキドニーグリルを採用する。iNEXTでは、高度な自動運転を可能にするために、複雑な技術を盛り込んだキドニーグリルが装備される。次世代のキドニーグリルには、高度なドライバーアシスタンスシステムに必要なカメラテクノロジー、レーダー機能、その他のセンサーを一体設計されており、これを車両のフロントエンドに組み込む。

iNEXTの次世代キドニーグリルは、BMWグループのドイツ・ランツフートのコンストラクション&テクノロジーセンターで開発され、ランツフート工場で生産される。車両の最終組み立ては、ドイツ・ディンゴルフィンク工場で行う。ランツフート工場では、次世代キドニーグリルの他に、コックピットや電動パワートレインの部品、CFRPなどの軽量素材で作られたコンポーネントも生産する、としている。