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日産、赤字のままで終われるか? 10年ぶりの新型車『キックス』投入で巻き返し[新聞ウォッチ]

  • 《写真提供 日産自動車》
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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

「このままで終われるか」—。日産自動車がこんなキャッチフレーズで、久しぶりに新型車を発表した。新型車はタイ工場で生産し、国内にも輸入する新型の小型スポーツ用多目的車(SUV)『キックス』で、ハイブリッド電動技術「e-POWER」や「プロパイロット」など独自技術を搭載。激戦の小型SUV市場に挑むそうだ。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで、このところ紙媒体では新型車の話題がほとんどなかったが、きょうの各紙は日産の新型キックスのデビューに関連した記事を経済面でも大きく取り上げている。

このうち、朝日は「日産、新車種SUVで反転へ」とのタイトルで「軽自動車を除けば、2010年末に発売した初の量産電気自動車(EV)『リーフ』以来10年ぶり」と報じている。

ただ、毎日は「日産3年ぶり新型車」としたほか、産経は「日産再建へ、2年8か月ぶり新型車」。日経も「2年半ぶり国内に新型車」と、新型車の投入期間が異なる。読売も朝日と同様に「約10年ぶり」と伝えているが「国内で新ブランドの普通車を投入するのは約10年ぶり」というわけで、産経などは2017年に全面改良したリーフからカウント、それ以降は途絶えていたからだ。

日経によると、系列販売店からは「2年半も新車を出さないなんて、もはや車メーカーと言えない」(日経)などと不満も噴出していたという。

来週6月29日には横浜のグローバル本社で定時株主総会が開かれる。新型車の”空白”が10年と3年では大きな差かあるが、いずれにせよ、業績悪化の中で就任した内田誠社長が率いる新体制が大幅赤字のままで終わるのかどうか、経営再建を占う極めて重要なカギとなることは言うまでもない。

2020年6月25日付

●新車投入販売回復図る、各社相次ぎ、日産は小型SUV、トヨタハリアー全面改良(読売・8面)

●ゼグウェイ生産終了へ(読売・8面)

●トヨタ6車種26万台リコール(読売・27面)

●世界成長率4.9%減、IMF予測4月から下方修正(朝日・3面)

●日産再建へ、2年8か月ぶり新型車(産経・7面)

●電通、外注重ね利益、経産省、規則で認める(東京・1面)

●箱根登山鉄道来月23日全線復旧(東京・22面)

●損保ジャパンのサイバー保険、防衛強化なら料率低く(日経・1面)

●日英通商スピード交渉、来年1月発効、数ヶ月で妥結めざす(日経・2面)

●リニア工事巡り静岡県と会談へ、JR東海社長、再開巡り議論「27年開業」知事判断が焦点(日経・5面)