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ポルシェ『カイエン』新型、新世代のデジタルコックピットとAI音声操作を搭載

  • 《photo by Porsche》
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ポルシェは、新型『カイエン』のEV「カイエン・エレクトリック」に、新世代のデジタルコックピットとAI音声操作を搭載したと発表した。

新型ポルシェ・カイエン・エレクトリックに搭載される操作コンセプトの設計は、従来よりもはるかに複雑化している。地域によって異なる顧客ニーズに対応するため、アナログの物理操作とデジタルコックピットの融合というソリューションを採用した。カイエン・エレクトリックのインテリアは、ドライバーと同乗者が快適かつ直感的に操作できるように設計された最大4つのディスプレイを備え、UX/UIデザインの責任者イヴォ・ファン・フルテン氏は、「使いやすさとエルゴノミクス、安全性の向上を重点課題とした」と説明する。

ポルシェの新しいUX/UI設計は『マカン・エレクトリック』のコンセプトを基に、感情と機能のバランスを追求し、運転に集中できる環境を構築。ドライバーが行う操作は運転の妨げにならないよう設計されている。さらに、車内の機能はデジタル時代に対応しOTA(無線アップデート)を通じてサービス期間中に拡張可能だ。

特筆すべきは、車内AI音声アシスタントのポルシェ ボイスパイロット。カーIT担当取締役サジード・カーン氏は、「高度な大規模言語モデルをベースにしたこの対話型音声認識システムが、単なる命令の理解にとどまらず、意図を把握して自然な会話を可能にする」と述べる。例えばレストランの推薦や駐車場の検索など複雑な質問にも対応できる。

手動操作についても、中央の入力装置「フローディスプレイ」は湾曲したOLEDパネルがダッシュボードとコンソールに連続して配置され、操作の流れとエルゴノミクスを考慮している。新設計のリストパッドにより、アクティブな運転状況下でも快適な操作が可能だ。

表示系はフローディスプレイに加え、14.25インチのデジタルメーター、オプションの14.9インチ同乗者用ディスプレイ、AR技術搭載の87インチヘッドアップディスプレイなどが揃う。これらは速度やナビゲーション情報、エンターテインメントを提供し、運転中の安全性を保ちつつ多様な機能を享受できる。

また、内装のカラースキームは5種のテーマでカスタマイズ可能。ポルシェ アプリセンター経由でサードパーティ製アプリも常時アップデートでき、世界中の地域特性に合わせて調整できる点も特徴的だ。

さらにデジタルキー機能により、スマートフォンやスマートウォッチを車両のキーとして使用可能。UWB(超広帯域)通信技術を活用し、近づくと自動解錠、離れると施錠を実行する。最大7人の追加ユーザー登録ができ、それぞれに権限設定もできるため利便性とセキュリティが両立している。

カイエン・エレクトリックは、伝統的なブランドイメージを保ちつつ最先端のデジタル技術を融合した新世代SUVとして進化している。これによりドライバー体験の向上と時代変化への柔軟な対応を追求している。