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トヨタやマツダが参画、「自動運転ミニカーバトル」始動…自動車業界の人材育成へ
一般社団法人42 Tokyoは、第二回「自動運転ミニカーバトル」キックオフイベントを開催した。
このイベントは、自動運転技術を実践的に学ぶ開発コンテストであり、自動車業界のソフトウェアエンジニアの育成を目的としている。参加者は電子制御可能なミニカーに搭載されたカメラや超音波センサーを用いて自らプログラミングし、約3カ月間で開発を進め、コースの最速周回タイムを競う。今回は50チーム178名が参加し、2026年2月8日の予選、同15日の決勝に向けて準備を進めている。
イベントにはトヨタ自動車、マツダ、スマートホールディングス(スマートインプリメント)がパネルディスカッションに参加。マツダの後藤副本部長は「車載ソフトウェア市場の急拡大とIT企業との協業で開発現場が大きく変わり、シリコンバレー流のカジュアルな服装やスピード感が求められる」と説明。スマートホールディングスの鈴木代表COOは「OTAによる無線更新が技術の転換点であり、セキュリティ対策が最重要課題」と指摘した。
技術面では生成AIの進化によりコード作成のハードルが下がった一方で、システムの原理原則を理解することの重要性が強調された。人材面では、トヨタの千々岩主任が「自動車が多くの部品と関係者で構成され、コミュニケーション力や探究心が不可欠」と述べた。3社とも異なる背景を持つ人々との協調や人柄の重要性を語った。
若手の成長経験としては、チャレンジ精神や専門外技術の学習、そして地道な開発プロセスをやり切ることが勧められた。参加者はプログラミング未経験も多く多様であり、東京・千代田区のTokyo Innovation Baseの設備を活用し開発を進める。42 Tokyoは無料で24時間開放のプログラミング養成校で、世界31か国で展開し2025年には世界の革新的大学ランキングで3位を獲得している。












