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トヨタ、米アリゾナ試験場の大規模改修を完了…新オーバルコースや先進運転支援システム評価コース設置

  • 《photo by Toyota》
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トヨタ自動車の北米部門は12月10日、米国のアリゾナ試験場の新設工事と施設更新の完了を発表した。

地元政府関係者を招いたイベントで、車両および自動車技術のテスト・開発のための強化内容を明らかにした。

今回の更新は、既存の10マイルオーバルコースの内側に新たな5.5マイルオーバルコースを建設するもので、南側の直線部分を共有している。新オーバルコースは、車両の走行距離蓄積、発進停止テスト、各種ダイナミクス評価や高速評価に利用できる。

既存オーバルの北側直線部分は、ドッグボーン型の新しい直線コースに改修され、各種車両および先進運転支援システム(ADAS)の評価に使用される。また、世界クラスの1.75マイルのコーストダウン路面を組み込み、車両効率と燃費の評価を行う。

新たなオフロード試験施設は、ボディオンフレーム車両やオフロード走行可能車両の開発エリアを拡大し、全く新しい騒音通過試験エリアでは、世界の規制に適合するための車両音響放射のテストと評価が可能になる。

その他の更新には、車両性能のエンジニアリング、タイヤ評価、ウェットテストに使用される1.5マイルの乗り心地・ハンドリングコースの改良や、車両ダイナミクスパッドの再舗装が予定されている。

2021年以降、トヨタ・アリゾナ試験場は、クローズドコースでの車両テスト施設を求める第三者へのレンタルや長期滞在が可能になっている。インターテック・トランスポーテーション・テクノロジーズが、アリゾナ・モビリティ・テストセンターの名称で施設を管理・運営している。

アリゾナ試験場は、フェニックスの北西約60マイルにあるウィットマン近郊のソノラ砂漠に位置する。施設面積は約1万1650エーカーで、77マイルのテスト路面を持ち、舗装道路60マイル、オフロードおよびダートトラック50マイル以上、5.5マイルのオーバルコースを備えている。トヨタは1993年にアリゾナ試験場を設立し、以来、北米市場向けの50以上のトヨタおよびレクサス車両のテストを行ってきた。