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ZFとコディアック、自動運転トラック向け冗長ステアリングシステムで提携拡大

  • 《photo by ZF》

AI搭載の自動運転車技術を手がけるコディアックAIは、ZFとの長期パートナーシップを拡大すると発表した。

今回の提携拡大では、冗長コンポーネントを備えたステアリングシステム100基を購入し、コディアックのトラック事業成長を可能にする。同社は2025年初頭から、これらの冗長ステアリングコンポーネントをコディアック・ドライバー搭載トラックに統合し始めている。

ZFの商用車ソリューション部門アプリケーションエンジニアリング責任者のプラフル・バリ氏は、「ZFの目標は、冗長コンポーネントを組み込み、フェイルセーフステアリングシステムに向けて進歩することで、安全性、精度、AI主導機能を向上させ、自動運転車業界を強化する革新的ソリューションを提供することだ」と述べた。

ZFのステアリング技術革新は、コディアックの自動運転プラットフォームの重要コンポーネントとなっている。冗長性は安全なドライバーレス展開に不可欠だからだ。2024年1月、コディアックは第6世代トラックを発表し、コディアックの自動運転システムによって制御されるZFの冗長ステアリングアクチュエーターを搭載した。

主要ステアリングアクチュエーターに故障が発生した場合、トラックは自動的に二次アクチュエーターに切り替わり、コディアックの仮想ドライバーが車両制御を維持し、安全なフォールバックを実現する。これによりコディアック・ドライバー搭載トラックの安全運行をサポートしている。

ZFはステアリングシステムソリューションの開発全体を通じてコディアックを支援し、ZFの柔軟な製造システムにより、コディアックのステアリングソリューション専用の生産能力を迅速に創出することが可能になった。コディアックの製造パートナーであるラウシュは、ミシガン州リボニアの工場でコディアック・ドライバー搭載トラックにReAXステアリングソリューションを装備している。

コディアックAIのハードウェア担当副社長ジェイミー・ホファッカー氏は「ZFはコディアックの素晴らしいパートナーであり、冗長自動運転システムの安全基準を満たすために必要なものを正確に提供するため、たゆまぬ努力を続けてきた。これらの革新は無人セミトラックの商業化において極めて重要であり、商用車セクターにおける安全性、効率性、環境責任の進歩に貢献している」と語った。