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次期『Sクラス』はこの顔? メルセデスベンツ『ビジョン・アイコニック』発表…大型2ドアクーペ提案
メルセデスベンツは、大型2ドアクーペコンセプト『ビジョン・アイコニック』を発表した。フロントのデザインは、次期『Sクラス』に採用される可能性がある。
このコンセプトカーは、100年以上にわたってメルセデスベンツの顔を形作ってきた伝統的なクロームグリルを現代的に再解釈した「アイコニックグリル」を特徴としている。
新しいアイコニックグリルは、「W108」、「W111」、メルセデスベンツ『600プルマン』などの伝説的モデルの直立グリルからインスピレーションを得ている。幅広いクロームフレーム、スモークガラスの格子構造、統合された輪郭照明により、伝統とデジタルモダニティを融合させている。このデザインは9月に発表された新型『GLC』で初めて導入された。
ビジョン・アイコニックの内装は、自動運転時代のラウンジのような快適性を提供する。インストルメントパネルの中央には「ツェッペリン」と呼ばれる浮遊するガラス構造が配置され、アナログとデジタルの楽器が洗練された相互作用を見せる。深いブルーのベルベットで覆われた前席ベンチシートは、ドライバーと乗客が共有できる贅沢な空間を提供している。
技術面では、革新的なソーラーコーティング技術を研究している。このコーティングは電気自動車のボディワークにウエハーのように薄いペースト状で適用でき、理想的な条件下では11平方mの面積で年間最大1万2000kmの追加航続距離を実現できる可能性がある。このコーティングは希土類やシリコンを含まず、簡単にリサイクルできる。
さらに、ニューロモーフィックコンピューティング技術の研究も進めている。この技術は人間の脳の機能を模倣し、AI計算をより効率的かつ高速にする。自動運転におけるデータ処理のエネルギー要件を現在のシステムと比較して90%削減する可能性がある。
ビジョン・アイコニックには、レベル2の都市部での自動運転機能が標準装備される。将来的にはレベル4の高度自動運転システムの搭載も想定されており、高速道路でシステムを作動させた後、ドライバーは交通に対処することなくリラックスできる。
ステア・バイ・ワイヤ技術により、ステアリングホイールと前輪の機械的接続が不要となり、より柔軟な内装デザインが可能になる。この技術は特にビジョン・アイコニックのような長い車両でのハンドリング向上と駐車の簡素化を実現する。