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新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
トヨタ自動車は、10月29日より開幕(一般公開は30日)する「ジャパンモビリティショー2025」の特設サイトをオープンした。最上級ブランド「センチュリー」の新型2ドアクーペや、新型レクサス『LS』のコンセプトとして発表される「6輪のミニバン」の姿などが確認できる。
トヨタはこの日、同社メディアの「トヨタイムズ」でライブ配信を実施。豊田章男会長、デザインのトップでBrand Creation Officeのサイモン・ハンフリーズ氏が、トヨタの新ブランド戦略を解説。センチュリーを頂点に、トヨタ、レクサス、GR、ダイハツ工業の5ブランドの立ち位置を明確にし、それぞれの哲学を表現したCMを制作し披露した。この中に登場するモデルが、ジャパンモビリティショー2025に出展されることになる。
ハンフリーズ氏みずから主導したセンチュリーのCMには、従来の黒、セダン、というイメージを覆した、オレンジ色の2ドアクーペが登場。車両について詳しく語られることはなかったが、新時代の象徴として開発されているという。CMの前半ではトヨタ自動車の歴史と従来のセンチュリーをモノクロの映像で表現、後半は一転し燃えるようなオレンジ色の2ドアクーペが登場する。2段式のヘッドライトは、センチュリーSUVと共通するデザインであることがわかる。
レクサスは、高級車ブランドのフラッグシップの座を新たなセンチュリーに譲ることで、「挑戦する」ブランドへと進化する。その象徴となるのが新型LSだ。これまでの高級セダンのイメージから完全に脱却し、6輪(前2輪、後4輪)のミニバンとして生まれ変わる。豊田会長いわくLSの“S”をセダンではなく「スペース(空間、宇宙)」と捉えることで、唯一無二のラグジュアリーカーとなる。現時点ではコンセプトモデルだが、実現に向けて「本気で」開発が進められているという。公開された画像からは、6輪であること、現行ラインアップのミニバン『LM』よりも明らかに長い全長が確認できる。
トヨタブランドは「TO YOU」をメッセージとしたCMを制作。世界で販売されたさまざまなトヨタ車が映像に登場する中、唯一の見慣れない車両…映像中では言及されないが、これが次期『カローラ』だということがライブ配信で明らかになっている。シルバーのボディに、エッジの効いたスタイリング、そしてフロントグリルを持たない未来的なフェイスから、BEVであることが予想される。
また公開された画像の中には、公園の子どもたちに溶け込んだ超小型モビリティの姿や、自立する2輪のモビリティ、商用バンのような車両も確認できる。
ダイハツ工業は「わたしにダイハツメイ」をコンセプトに、人々の暮らしに寄り添うダイハツ車たちを、軽快な歌とともに紹介するCMを公開。その中に登場するのが『ミゼット』の新型コンセプト『ミゼットX』だ。ミゼットといえば現在では軽三輪トラックの代名詞としても知られる名車。90年代にはその名を受け継いだ4輪のミゼットIIも登場した。このミゼットを現代流に解釈したのがミゼットXといえそうだ。
これらの車両が、ジャパンモビリティショー2025の会場で披露される。特設サイトでは「新たなトヨタグループを体感」「次の道を発明しよう」とメッセージが書かれているほか、この日公開された4ブランドのCM映像を見ることができる。
なお、GR(トヨタGAZOOレーシング)については多くが語られることはなく、モビリティショーでのブース展示もおこなわれない見込みだ。ただ、新モデルと見られる車両のヘッドライトの一部が同サイト内で見られるほか、富士スピードウェイでは同様の写真を使用した広告が掲示されている。エンジン搭載車とみられ、正式な発表は年末、もしくは1月のオートサロンで発表されるという。
ジャパンモビリティショー2025は10月29日がプレスデー、30日より一般公開。11月9日まで開催される。