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DS、フランス大統領専用『N°8』を一般公開、グリルがトリコロールに光る
DSオートモビルは、新しいフランス大統領専用車『プレジデンシャル DS N°8』を、フランスで開幕した芸術と工芸の国際展示会「レヴェラシオン」で一般公開した。
この特別なDS のフラッグシップEV『N°8』(ナンバーエイト)は、5月8日の第二次世界大戦終結記念日にフランス大統領によって初めて使用。レヴェラシオンでは、グランパレ中央に設置されたDSオートモビルのスタンドで一般公開されている。
「プレジデンシャル DS N°8」の外観は、エリゼ宮の公用車用に特別開発されたサファイアブルーで彩られ、フロントグリルの「DSルミナスクリーン」はフランス国旗を象徴する青・白・赤の光で点灯する。フロントバンパーには国旗掲揚用のホルダーが設置され、ボンネットとトランクにはトリコロールのバッジが装着されている。
内装には複数のフランス伝統工芸を採用。パリ6区に工房を構えるリゾン・ド・コーヌ工房は、ダッシュボード、ドア、スピーカーに海緑色と濃紺の麦わらマーケトリー装飾を施した。ドアパネルを覆うソンジュブルーのサテン生地はエルメスグループ傘下のメゾン・メタフォールが選定し、パリの19Mに工房を持つメゾン・ロニョンが独自の型押し技術でプリーツ加工を施している。
DSデザインスタジオは、ドアパネルのプリーツサテン生地の装飾を担当し、センターコンソールにはフランス共和国の紋章が刺繍されている。シートはエターナルブルーのアルカンターラとレザーで覆われ、ドアパネルとダッシュボードにはパールステッチが施されている。
技術面では、ブルターニュ地方ランバルに拠点を置く装甲車メーカーのサンティゴンが大統領用に適した仕様に改造。100%電気自動車のパワートレインはフランス国内で製造され、バッテリーはビリー・ベルクロー・ドゥヴランのギガファクトリーにあるACC(オートモーティブ・セルズ・カンパニー)が供給。最大航続距離は750kmに達する。最大350hpを発揮する電気モーターはトレメリーのEモーターズ製だ。
特別なオーディオシステムは、サンテティエンヌに拠点を置くDSの長年のパートナーであるFOCALが製作している。
DSオートモビルは、この大統領専用車を通じて、フランスの工芸技術と最先端テクノロジーの融合を示し、「旅の芸術」を体現する独自のデザインを実現した、としている。