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米シンガー、964ポルシェのレストアに新サービス、エンジンはコスワースと共同開発

  • 《写真提供 コーンズ・モータース》
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米カリフォルニア州を拠点とするシンガー・ヴィークル・デザインは、新たなレストアサービス「Porsche 911 Carrera Coupe Reimagined by Singer(ポルシェ 911カレラクーペ リイマジンド・バイ・シンガー)」を発表した。

日本ではコーンズ・モータースが同社の正規パートナーとして、購入からメンテナンスまでのサポートを提供する。

この新サービスの最大の特徴は、コスワース社との共同開発による420hpの4.0リットル自然吸気フラット6エンジンだ。タイプ964エンジンをベースに、シンガー初となる可変バルブタイミング、水冷シリンダーヘッド、空冷シリンダーを組み合わせた革新的な設計を採用している。

ボディデザインは1980年代に登場した希少な『911カレラ』のワイドボディ仕様にインスピレーションを得ており、カーボンファイバーを使用して軽量化と剛性向上を実現。オリジナルの964型モノコックをベースに、レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズとの緻密な技術協働によるシャシー強化が施されている。

足回りには電子制御ダンピングコントロールを備えた4ウェイ・リモート調整式ダンパーを採用。ボッシュ社と共同開発した最新世代のABS、トラクションコントロール、スタビリティコントロールに加え、5つの選択可能なドライブモード(ロード、スポーツ、トラック、オフ、ウェザー)を備える。トランスミッションは6速マニュアルで、後輪駆動方式となっている。

シンガー社の創業者兼CEOのロブ・ディキンソン氏は「1980年代には、ターボのボディワークを継承しつつ、自然吸気フラット6エンジンを搭載した911カレラが存在した。私たちのサービスはこの車を参考に、究極の自然吸気Gモデル911を21世紀に向けてリイマジンするというビジョンで、この時代を称えている」と説明している。

インテリアもオーナーの好みに合わせて完全カスタマイズが可能。ツーリング志向とスポーツ志向の2種類のインスピレーションモデルが用意され、フロントとリアのボディワークもそれぞれ指定できる柔軟性を持たせている。

シンガー社によるレストアプロセスは、オーナーの964型ポルシェ911を完全分解し、モノコックから再構築するところから始まる。すべての車両は英国のミルブルック、スペインのIDIADA、イタリアのナルド、ドイツのニュルブルクリンクなど世界有数のテストコースで厳格な評価を受けている。

「ポルシェ 911カレラクーペ リイマジンド・バイ・シンガー」は、100台限定の受注生産となる。